ガラスの進化は著しい。

窓は住まいの弱点だと呼ばれている。
壁や床、天井等の素材に比べて、破損しやすく、厚みがなく、音を響かせ、熱を逃がすためだ。光や風を取り入れるために必要不可欠であり、外の景色を楽しみ、外の情報を伝え、大きな窓は開放感を与えてくれる大切な住まいのパーツであるのに、だ。
利点のほうが大きいため、先にあげた欠点を今までは無視してきたのだろう。

しかし、機能性ガラスが開発された現在では弱点と言えなくなってきている。ペアガラスや複層ガラスが、外側からも内側からも影響されにくくなっているためだ。

例えば、夏の強烈な日差しや紫外線が室内に入り込む量をカットし、エアコンで冷やされた室内の空気を逃さない……そんな高機能エコガラスは欧米では当たり前になっている。それらは、冬の場合も室内の熱を逃さず、外の冷気を入れない。意外なことに、冬の寒さが厳しい北欧のほうが屋内では薄着で過ごせるのだ。(当然、窓のみならず床や壁、天井に至るまで防寒対策が施されているが。)
欧米のほうが、「エネルギー効率の良い住まい」について真剣に取り組んでいるように思う。

閑話休題。
機能性ガラス同士を組み合わせることも、昨今では可能となった。特殊なフィルムを圧着させた防音ガラスや防犯ガラス、特殊な素材で作られた防火ガラスを、先にあげたエコガラス等と組み合わせ、より高機能な窓にすることができる。窓一つに、防音、防寒、防犯、省エネ、UVカット、結露防止等様々な効果を、選ぶことができるのだ。

もちろんガラスであるが故の強度不足は、他の壁や床等の素材に比べ否めない。防犯ガラスだって、衝撃から5分を耐える、という代物だ。必ず割れるのだ。割れないガラスは、今のところ存在しない。しかし、従来のガラスと比べ、驚くほどの強度といえるだろう。
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では、なぜ機能性ガラスが必要なのだろうか。
窓は住まいの弱点だと呼ばれている。なぜなら、窓が外の暑さや寒さや騒音を伝えてくるためだ。実際のところ、寒さの厳しい国や地域ほど窓は小さい。砂漠のようなところでも、熱を遮るために窓は小さいのだ。南国のような熱帯地方は開放的で窓自体がなかったりもする。なぜ、窓は必要なのだろう。

翻って日本の窓はどうだっただろうか?